コラム
【専門店が教える】ガラスコーティングした車に洗車機を使用してもOK?NG?
「クルマをいつまでも美しく保ちたい。」
そんな思いでガラスコーティングを施工されたオーナー様にとって、
洗車機を使っても良いのかどうかは、気になる所ではないでしょうか。
特に、忙しい毎日を送っていると、車が汚れてきたなぁと思っても、
なかなかメンテナンスのための時間を取れず、
洗車機の助けを借りたいと思うこともあるはずです。
それでこのコラムでは、そもそもコーティング後に洗車機を使っても良いのかどうか、
そして、もし洗車機を利用する場合はどんなことに注意すべきなのか、
そのことをカーコーティングの専門店が率直にお答えします。
コーティングした車を洗車機に入れるのは、基本的にNG。でもなぜ?
率直に言って、ガラスコーティングのみならず、どのコーティング剤であっても、
コーティングしたお車を洗車機に入れるのは、専門店としておススメしていません。
基本的には「NG」となります。
でも、なぜなのでしょうか?
その理由をいくつかご説明しましょう。
1.ブラシによる洗車傷が付いて、ボディの艶と輝きが失われる。
そもそも洗車機とは、基本的に回転するブラシによって塗装面に付いた汚れを除去し、
ボディを洗い上げていく仕組みのモノです。
汚れを除去するために、相当な摩擦によって塗装面を擦っていくため、
細かな傷いわゆる「洗車傷」がどうしてもボディに入ってしまいます。
そうなると、せっかくコーティング施工によってキレイになったボディの、
艶や輝きが失われてしまうことになります。
その洗車傷によって、全体的にくすんだような見栄えになってしまうのです。
加えて、この洗車機のブラシの中には、
他の車に付着していた小石や砂が絡まっていることもあります。
それによってボディが傷付く可能性もあるのです。
最近の洗車機に採用されているブラシは、
以前に比べると傷が入りにくいなど進化を遂げているようですが、
ボディに与える影響を考えるなら、避けた方が良いと言えるでしょう。
2.ブラシの摩擦でコーティング被膜がダメージを受け、撥水力が低下する。
上述したように、洗車機に入れると、
ボディにはブラシの摩擦が相当加わることになります。
その摩擦は、コーティング被膜を剥がすまでには至りませんが、
それでも被膜のトップコート層にダメージを与え、
そのダメージを受けた部分に汚れが入り込んだりするために、
コーティングの撥水力や親水力が劣化してしまいます。
本来の撥水性能・親水性能を発揮できなくなり、
カーコーティングの醍醐味である「気持ちの良い水弾き」を楽しめなくなってしまうのです。
3.ブラシにワックスなどが染み込んで固まっていることもある。
洗車機では、単純な水洗い洗車だけでなく、
ワックス洗車や撥水コート洗車、ポリマーコート洗車など、
様々なメニューが揃っており、それを1台の機械がすべてこなしています。
ですから、洗車機のブラシには、ワックスやコート剤などが染み込んでおり、
それらが固着しているということも十分に考えられます。
そしてそれが要因となって、ボディに傷が付いたり、
コーティング被膜の劣化を引き起こしてしまうことがあるのです。
以上の3つの点を踏まえて考えると、
コーティング本来の性能を発揮させ続けるためにも、
また、美しく輝いたボディの状態を維持するためにも、
コーティングした車を洗車機に入れるのはやめた方が賢明なのです。
でも、どうしても洗車機を利用するとなった時には、どうすれば…?
とはいえ、猫の手も借りたいほどの思いで、
どうしても洗車機を使いたいという時もあるでしょう。
確かに極論から言えば、何もしないで放っておくよりかは、
洗車機に入れた方が賢明です。
特に屋外保管の場合などは、
コーティング被膜は日々さまざまな外的要素にさらされています。
ですから、どうしてもメンテナンスするお時間が取れなくて、
汚れが溜まったままになるのであれば、洗車機をご利用ください。
ではそういった場合は、どんなことに注意すれば良いのでしょうか?
この点で一番ベストなのは、「ノンブラシ洗車」を利用することです。
「ノンブラシ洗車」とは、その名の通りブラシを使用しない形で、
高圧洗浄のみで洗車してくれる洗車機のことです。
このタイプの洗車機であれば、ブラシ洗車に比べて洗浄能力は劣りますが、
コーティング被膜にダメージを与えることなく洗車することができます。
とはいえ、ノンブラシ洗車は洗車機の中でも特殊なタイプなので、
まだまだその頭数が少ないのが現状です。
それでもし、お住まいの近くにノンブラシ洗車機があれば、
ぜひそれをご利用いただければと思います。
そういった洗車機がお近くにない場合は、
傷が入りにくいブラシを採用している新しいタイプの洗車機をご利用ください。
そして、オプションメニューとして高圧洗浄での洗車をご選択ください。
そうすれば、ボディにもコーティング被膜にも与える影響を、
最小限にとどめて洗車することができます。
いずれにしても、洗車機をご利用なさる際は、
事前によく確認して利用されることをお勧めします。
コーティングしたお車は、やはり手洗い洗車がベスト。
ここまでの部分で、コーティング後に洗車機を使っても良いのかどうか、
また、もし洗車機を利用する場合は、どんなことに注意すべきなのか、
それらの点を解説してきました。
とはいえ、やはりコーティングした車にとって一番良い洗車方法は、「手洗い」です。
これは間違いありません。
マイクロファイバークロスなども使いながら優しく手洗いすれば、
ボディもコーティング被膜も痛めることなくメンテナンスすることができます。
もちろん、洗車機の手軽さと比べたら手洗い洗車は大変ですが、
コーティングしてあることで洗車は確実にラクなものになっていますし、
1回の洗車に掛かる時間も大幅に短縮されます。
ですから、カーコーティング専門店としては、
ぜひとも「洗車が楽しくなる」という感覚を、
ご自分の手でたくさん味わっていただきたいと思っています。
※コーティング後のメンテナンスについては、こちらの記事もご覧ください。
また、どうしてもご自分でのメンテナンスが難しい時は、
コーティング専門店でのメンテナンスを活用するのもお勧めです。
当店にも、朝車を預けて仕事に向かい、
夜仕事が終わってからキレイになった車を引き取りに来るという形で、
洗車・メンテナンスをご利用くださるオーナー様が沢山おられます。
もちろん、洗車機や自分での手洗いに比べれば費用は多くかかりますが、
そのフォロー体制と技術は、専門店だからこそのものがあります。
お忙しい毎日だからこそ愛車は専門店にまかせる、
という選択肢も活用されてみてはいかがでしょうか。
カーコーティングの専門店として、喜んでサポートいたします。
まとめ
このコラムを通して、
ガラスコーティングした車に洗車機を使用しても良いのか、考えてきました。
コーティングした車に洗車機を使用するのは、
ボディやコーティング被膜の事を考えるとやめた方が基本的に賢明です。
ただし、どうしても洗車機を利用する際には、
ノンブラシ洗車機や、傷の入りにくいブラシを採用している、
なるべく新しい型の洗車機を利用しましょう。
車にとって一番良い方法は、手洗い洗車です。
ガラスコーティングによる洗車の楽しさをぜひ味わってくださいね。
執筆
執筆者
1972年創業 カーコーティング専門店
株式会社ウエラ名古屋
ガラスコーティング名古屋.com(https://procarcoat.com/)