コラム
【専門店が教える】ガラスコーティング後に水垢・雨染みが出来る原因、その対処法とは?
ガラスコーティングによって、
艶々の輝きと気持ちの良い水弾きを得た愛車のボディ。
しかし、ある時ふと気づくと、
ボディに無数の水垢や雨染みが付いていた…ということがあるかもしれません。
「ガラスコーティングしたはずなのに、なぜ…!?」
「ガラスコーティングの効果がもう無くなってしまったのか…!?」
そのように思われるオーナー様もいらっしゃることでしょう。
なぜ、コーティングしたボディに水垢や雨染みが付いてしまうのでしょうか?
また、そういった時はどのように対処すれば良いのでしょうか?
今回のコラムでは、そんな水垢・雨染みが出来る原因とその対処法について、
ガラスコーティングの専門店が徹底解説します。
ガラスコーティングしたのに…。水垢・雨染みが出来る原因とは?
そもそも、ガラスコーティングを施した車のボディに、
水垢や雨染みが付いてしまうということはあるのでしょうか?
結論から言うと、それは確かに”ある”と言えます。
でも、なぜなのでしょうか?
それは、ガラスコーティングは、確かにボディを保護する保護膜であり、
それによって汚れが付きにくく落としやすくはなりますが、
まったく付かなくなるというモノではないからです。
また、ガラス成分を主体とするガラスコーティングは、
そもそも「イオンデポジット(初期の雨染み)」が付きやすい性質を持っています。
コーティングに含まれるガラス成分も、雨水などに含まれるミネラル分も、
同じ無機質の物質のために、もともと結合力が強い傾向にあるのです。
ですから、ガラスコーティングを施したからといって、
水垢や雨染みがもう付かなくなるということでは決してありません。
洗車やメンテナンスをしなければ、
コーティング施工後も愛車はどんどん汚れてしまうのです。
水垢や雨染みが付いてしまう要因・要素
では、水垢や雨染みが付いてしまうその要因・要素として、
どんなことを挙げることができるでしょうか?
コーティング後のメンテナンス頻度が不足している。
その1つ目は、やはり「メンテナンスの不足」です。
先ほどもご説明したように、コーティングしたからといって、
メンテナンスが不要になるわけではありません。
紫外線、花粉、鳥糞、大気中の汚れ、酸性雨など、
いつも様々な外的要素に、車のボディそしてコーティング被膜はさらされています。
そして、そういったものの中には、水洗いだけでは取り切れず、
メンテナンス剤を用いて除去しなければ取れないものもあります。
ですから、たとえ水洗い洗車を頻繁に行っていたとしても、
ボディに水垢や雨染みが付いていたら、
それは「メンテナンス不足」の合図なのです。
雨の日の後の洗車がなかなかできない。
2つ目の要素となるのは、「雨の日の後の洗車」です。
雨の中には、カルシウム・マグネシウムなどのミネラルや、
大気中の塵・埃・光化学スモッグなどの化学物質が含まれています。
そういった物質・成分は塗装面やコーティング被膜に影響を与え、
ボディに雨染みとして固着してしまう恐れがあります。
夏の時期などは夕立などが発生することがありますが、
気温も高く日射熱も強いこの季節では、
雨が降った後すぐにボディについた水滴は乾燥してしまいます。
日常の中で雨の後すぐに洗車するというのは、実際なかなか難しいところですが、
でもこれが水垢や雨染みが付いてしまう要因となり得るのです。
洗車・メンテナンスした後、ボディに水分が残っている。
3つ目の要素は「洗車・メンテナンス時の拭き上げの甘さ」です。
雨だけでなく、水道水や井戸水などにもミネラル分は含まれています。
また、水道水には塩素(カルキ)が含まれています。
こういった成分は、水分が蒸発・乾燥する時に残存・結晶化し、
ボディに固着する可能性があります。
ですから、洗車・メンテナンスする際、最後のボディ全体の拭き上げが甘いと、
せっかく洗車したのにシミが出来てしまったということになりかねないのです。
水垢・雨染みが出来てしまった時の対処法とは?
では、コーティングしたボディに水垢や雨染みが付いてしまった時は、
どのように対処すれば良いのでしょうか?
まず、この点でキーポイントになるのは、
ボディに付いてしまった水垢・雨染みがどういうものかを把握することです。
実のところ、コーティング被膜に付着する雨染みというのは、大きく分けて2種類あります。
これからそれぞれの状態とその対処法についてご説明したいと思います。
その1:イオンデポジット(初期の雨染み)
その一つ目は、「イオンデポジット(初期の雨染み)」と呼ばれる雨染みです。
これは、雨水や水道水などが乾燥・蒸発する時に、
その水分に含まれていたミネラル分などが残留することで出来る染みのことです。
ボディに付着すると、水洗いでは取れない場合もあります。
とはいえ、まだボディ表面に付着している段階(∴初期の雨染み)なので、
イオンデポジット除去剤などを活用することによって取り除くことができます。
ただし、イオンデポジットクリーナーなどは比較的強めの溶剤なので、
取り扱いには注意する必要があります。
クリーナーの成分がボディに残ると、コーティング被膜を傷める恐れがありますので、
クリーナーをボディに塗布した後は、十分な量の水で洗い流すことをお勧めします。
その2:ウォータースポット
もう一つは、「ウォータースポット」と呼ばれる雨染みです。
これは、先ほどのイオンデポジットの進行形になります。
イオンデポジット(表面に付着したミネラルなどの残留物)を除去せずそのままにして置くと、
またボディに水分が付着した時にその残留物が壁の役割を果たすようになります。
そうなると、その壁によって流れ落ちなかった水分が蒸発する時に、
またそのミネラル分が残留し、堆積することになります。
そのようにして蒸発と堆積を繰り返すことにより、
より強固な固着物としてボディに存在するようになるのです。
加えて、このような残留物の中には、
花粉や黄砂などのアルカリ性物質や有機酸も含まれています。
これらは、コーティング被膜はおろか、塗装面にまで侵食して融解させます。
こうなると、クリーナーなどの溶剤では歯が立たず、
基本的にはポリッシング(研磨)によってウォータースポットを除去し、
塗装表面を復元することになります。
ご自身でウォータースポットを除去するというのはとても難しいため、
コーティング専門店での研磨復元作業をお勧めします。
愛車のボディに水垢や雨染みが付かないようにするために
ここまでの部分で、水垢や雨染みが付いてしまうその原因や要素、
そして対処法について解説してきました。
とはいえ、愛車のボディにとって一番良いのは、
やはりボディに水垢や雨染みが付かないように日ごろから対策を行っておくことです。
では、どのような対策を取っておくことが大切なのでしょうか?
最後にその点をご説明しましょう。
定期的に洗車し、最低でも1か月に1回は「しっかりメンテナンス」を行おう!
その一つは、やはり定期的な洗車とメンテナンスです。
当たり前のこととはいえ、水垢や雨染みを固着させないためには、これが一番の対策なのです。
ガラスコーティングによって、車のボディは間違いなく、
汚れが付きにくく落としやすくなっています。
それで、時には洗車やメンテナンスが億劫になることもあるかもしれませんが、
コーティングによる「洗車の楽しさ」をぜひとも味わっていただきたいと思います。
また、水洗いだけではなく、
最低でも1か月に1回は「しっかりメンテナンス」を行いましょう。
メンテナンスシャンプーやトリートメント、
またイオンデポジットクリーナーなどをフル活用して、
コーティング被膜を労わってあげることです。
コーティング被膜に付着した水垢や雨染みは、
付着してからさほど時間の経過していない初期の段階であれば、
メンテナンス剤でしっかりと落とすことができます。
ですから、ウォータースポットに進行してしまう前に、
お手入れしましょう。
そうすることで、いつまでも良いボディ状態を保つことができます。
ボディに付いた水分は、拭き残しが無いようにしっかりと拭き上げよう!
2つ目として大切なのは、
洗車・メンテナンスでのボディの拭き上げをしっかりと行うということです。
これまでにご説明したように、
雨染みの原因となるのは、雨水だけでなく水道水も含まれます。
ですから、メンテナンスでイオンデポジットを除去したとしても、
最後のボディの拭き上げが甘ければ、またそれが付いてしまうことになります。
それで、最後の最後まで気を抜かずに、水分をしっかりと拭き上げましょう。
それが、結果的に大きな違いを生むのです。
洗車・メンテナンスは、風の弱い曇天の日がベスト!
3つ目の点としてお勧めしたいのが、洗車やメンテナンスする時のタイミングです。
これまでの部分でご説明した通り、
イオンデポジットやウォータースポットというのは、
ボディに付いた水分が蒸発する時にできるものです。
ですから、水分が蒸発しやすい環境でメンテナンスするのは、
あまり好ましくありません。
本当は、直射日光の当たらない場所で行うことが一番良いのです。
とはいえ、すべてのオーナー様が、
屋内で洗車できる環境を持っているというわけではないと思います。
それでおススメなのが、風の弱い曇天時に洗車することです。
そうすることで、水分の急激な蒸発を防ぎ、
イオンデポジットの発生を極力防ぐことができます。
洗車されるオーナー様にとっても、身体に負担の少ない環境ですので、
ぜひ風の弱い曇天のタイミングを活用していただきたいと思います。
まとめ
ガラスコーティングを施したお車であっても、
メンテナンスを行わなければ、水垢や雨染みは付くものです。
でも、原因をしっかりと把握して実際に対策を施せば、
キレイなボディ状態を長期間に渡って維持することができます。
このコラムが、その点での皆さまサポートになることができればと願っております。
執筆
執筆者
1972年創業 カーコーティング専門店
株式会社ウエラ名古屋
ガラスコーティング名古屋.com(https://procarcoat.com/)